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見てるようで余り見ていない「取扱説明書」について

今回は車の中に必ずある物で見てるようで余り見ていない「取扱説明書」についてです。この取り扱い説明書は物凄く沢山の情報が載っています。勉強の為自分たちしょっちゅう読みます(^_^;)で、今日はハイエースの取扱説明書の中から自分たちも良く使うリフトが動かなくなった時の対処方法についてご説明します。

 

取説の後半部分に必ずある万一の場合のページ。ここかなり重要です!いろんな故障時の対処法が書かれています。

では、実際の車両の写真を取り入れながら見ていきましょう!

 

 

利用者様をご自宅まで送り玄関先で車椅子を下した後施設に戻ろうとしてリフトが上がらない!!と、よくあるシチュエーションです。そうなった時取説のイラストにあるいちばん後ろの座席の後ろにある蓋を外します。

ふたを空け中をのぞくと「上昇」と書かれたスイッチレバーがあります。このレバーを操作すればリフトは動くのですが、動かす前にもう一つしておかないと行けないことがあります。

 

取説にはリフトを上げてから車椅子を載せるスペース部をスライドさせ格納しますが、この車椅子スペース部を動かすためにロックを解除する必要があり、この解除作業はリフトが降りている時の方がやりやすいです。

ピンクの矢印部のクリップを外します。ボールペンや細いドライバーなどで中央部を押せば外すことが出来ます。そして三角のカバーを外します。

オレンジ矢印のボルトを外すのでは無く「緩め」ます。車載工具に12のスパナが入ってるのでそれを使います。(写真は別の工具です)

工具を矢印の方反時計回り回せば緩みます。

写真のようにボルトを緩めます。絶対に抜かないようにしてください。

 

ボルトを緩めた状態で写真の「上昇」と書かかれたレバーを二回連続で上に上げ、二回目に上げた状態でホールドするとリフトが上昇していきます。

リフトを一杯の位置まで上昇させ、先ほど緩めたボルトを外し写真のようにレバーの位置を替えます。この時レバーを少し手前に引きながら動かすのがコツです。

レバーを動かせば車椅子スペース部が前にスライドさせることが出来ます。そしてスライドさせた車椅子スペース部を写真のようにひもでくくり固定します。取説ではもう一度ボルトで固定するとありますが、なかなか難しいのでこちらの方がやりやすいです。

いかがでしたか?こういった緊急時の対処法が取扱説明書には書いています。一度しっかり読んでみてはいかがですか?今回の緊急時の対応ですがやりなれないとなかなか上手くいきません。また、むやみに作業を行うと福祉装置の破損や走行中の事故にも繋がり危険です。必ず緊急時のみに行ってください。また、こういったトラブルが起きたとき、連絡を頂けたらすぐに対応させて頂きます。