福岡で福祉車両だけを取り扱う専門店
     

200系ハイエースのリフトが動かない!!

200系ハイエースのリフトが急に動かなかった!!
お客様からリフトが急に動かなかった!との連絡。

詳しく状況を聞いたところ今朝は普通に動いていて、
夕方車いすを載せようと下(降ろし)のボタンを押したところ
車いすを載せる床部分(プラットホーム)が10センチぐらい動いて
止まってしまいそれ以上動かない。上のボタンを押して元の位置には
戻るということでした。電話で色々試してもらいましたが状況は変わらず
お預かりすることになりました。

まずは症状を確認してプラットホームで何が起きてるかを先ずは目視点検をすることにしました。
リモコンの下ボタンを押すと、お客様の言うように約10センチあたりで完全に止まってしまいます。

今度は上ボタンを押して元に戻すと普通に動きます。何度か動かしプラットホームの動きを見ていると
プラットホームがスライドして出ようとする方向(車で言うと後方、車の進行方向とは逆)を見て左側
(運転席側)の方が先に止まり、反対の右側(助手席側)がほんの少し進んで止まる感じがしました。

その動きから、もしかすると左側(運転席側)のスライドローラーが何かに当たり止まっているような気がしました
スライドローラー自体が今の状態では全く見えないので、プラットホームをおろす要領でスライドローラーが見えるように
ある程度の部品を外すことにしました。

ローラーが収まっているレールの一番端を外し懐中電灯で照らしてやっとローラーが見えました

観察しているとなんだか違和感が???小さくてよく見えないですがローラーと、何やらあまり見慣れないものが一緒に見えました。

プラットホームをゆすってみたり、少し無理やりに動かしたり(^_^;)エアーで異物をうごかしてみたり磁石で引っ付けてみたりと
悪戦苦闘の末にやっと主悪の根源を引きずり出す事に成功しました。

なんと原因はこんなに小さい部品でした!

この部品が何かというとボルトを止めるための四角ナットでした!

以前の整備の際にカバーを外した時か、何かの時に四角ナットがレールに落ち、リフトを使っているうちに
レールとローラーの間に挟まってしまったかと推測されます。プラットホームを降ろした
ついでに点検をしたところ、怪我の功名!?スライドローラーの割れを発見出来ました!

これもリフトの不調につながる部品で破損してる為、新品に交換し無事リフトが動くようになりました。

実はこの後、続けて同じような症状のキャラバンが2台入庫し、点検したところ一台は
大きなボルトが引っかかっており、もう一台は小さなビスが引っ掛かっていました。

以前どこかで作業をした際にネジ・ボルトの締め忘れで緩んで落ちたか、ネジ・ボルトを取り付けの際、落としたまま放置をしたせいで
このような不具合が出たと思われます。

今回の修理を終え改めて点検・清掃の重要性、自分たちの整備作業時のちょっとしたミス
気の緩みでネジを落としたり、しっかり締めていなかったりすることでいろんな不具合を起こしまい
命に係わる事故に繋がることを再認識しました。